ミッシェル・ゴヌー
最近の濃くて甘い「ニューワールド的なブルゴーニュ」に飽きてしまった方におすすめの生産者!
■ミッシェル・ゴヌーとは
ミッシェル・ゴヌーはポマールに本拠地を置き、ポマールを中心にコルトンとボーヌに畑を所有しています。非常にクラシカルな造り手で、今では少なくなった「酸っぱくて渋い」ブルゴーニュ本来のワインを生産しています。現在、ドメーヌの舵取りをしているのはマダム・ジャクリーヌ・ゴヌーで、息子のアレクサンドルがワイン醸造を行っています。
ポマールには5つのプルミエ・クリュを所有していますが、中でも特筆すべきは、ポマールにブルゴーニュ・ルージュ専用の畑を持っているという点。村名「ポマール」ではなく、ブルゴーニュ・ルージュで販売するというのが、彼らのポマールに対するこだわりを感じます。
ポマールのお隣「ボーヌ」にも多くの畑を持っていますが、この「ボーヌ」にもそのこだわりがが感じられる点があります。それが、様々なクリマを「ブレンド」すること。様々なテロワールを持つクリマ(畑)のワインをブレンドすることで、美味しくお手頃の価格でリリースができるのです。このボーヌこそ、この生産者の隠れた逸品と言えるでしょう。
■ミッシェル・ゴヌーならではの美しいタンニンの秘密
ワインの醸造は古典的で、ブドウは完全除梗で大型の木桶で発酵させます。葡萄の粒のみで発酵させることで、純粋にブドウ本来の味わいを表現できるのです。なぜ、ゴヌーは全房発酵をしないのか・・・?
元々、ポマールの土壌は鉄分が豊富で、その栄養分を吸収したブドウはタンニン(渋み)が非常に強くなります。その栄養分は葡萄の実だけでなく、「梗」にも含まれています。そのため、葡萄全体で発酵させる「全房発酵」をしてしまうと、苦みが強く出すぎてしまうのです。タンニンの強いポマールのワインに、必要以上の渋さをワインに与えないために、ミッシェル・ゴヌーは完全除梗(粒のみ)で発酵を行っているのです。
また、ゴヌーが使用する木桶は100年以上前の解放桶、しかもお園大きさは大人が5~6人も入ってしまうという巨大なもの!!解放桶は発酵に使う桶のことで、上部が解放されている伝統的な道具です。ゴヌーは祖父の代からの伝統的な桶を現役で大切に使っているのです。
なぜこんなに大きな桶で発酵させるの必要があるのでしょうか?
それは、ポマールならではタンニン(渋み)をゆっくり、じっくりと大容量で発酵させることで、よりソフトなタンニンの抽出を行うためなのです。ポマールを知り尽くし、ポマールの特徴であるタンニン(渋み)をより美しく表現出来る醸造技術を持っているからこそ、ミッシェル・ゴヌーのワインは美しいのです。
■ポマールの歴史
ミッシェル・ゴヌーの本拠地であるポマールは、フランスで最も早く1936年にAOC(原産地呼称)を獲得した歴史ある村の一つ。中世にはブルゴーニュ大使を始め、シトー派修道院などが畑を所有していました。ポマールのワインは早くから評判が高く、ブルゴーニュの多くのワインが「ボーヌのワイン」と呼ばれていたころから、ポマールだけは「ポマール」の名前で取引をされていました。
当時のワインの流通はネゴシアンが中心で、生産者から一般消費者に直接販売すると事はほとんど行われていませんでした。そのネゴシアンの多くが拠点を置いていたのが「ボーヌ」でした、そのため、ブルゴーニュワイン=ボーヌのワインのイメージが強くなったのです。
ポマールを有名にしたのがアメリカの存在です。フランスワインは発音が難しく、覚えづらいのが難点。その点、ポマールはポマード(整髪料)と発音が似ており、アメリカ人には発音がしやすかったこと、ポマールのワインは比較的味わいががっちりしておりアメリカ人の口に合ったことで、人気を博したのです。これが逆輸入され、フランス国内でのポマールの認知度も上がったと言われています。
■ポマールの味わい
ポマールはコルトンと並び、コート・ド・ボーヌきっての赤ワインの優良産地です。噛み締めるようなタンニン(渋み)と男性的なガッチリとした骨格を持っており、そのタンニンの強さはブルゴーニュワインの中で一番と言われます。ちなみに、タンニンの強さではポマール→ニュイ・サン・ジョルジュ→ジュヴレ・シャンベルタン→ヴォーヌ・ロマネ→モレ・サン・ドニのような順番になります。
ポマールの村は中心に谷があり、その谷を境に南部と北部に分かれます。
北部は、隣のボーヌから地続きで、小石や粘土が多く、南向きのなだらかな斜面で果実味に富み、華やかな印象です。「グラン・ゼプノ」や「プティ・ゼプノ」が北部の代表的な畑です。
南部は粘度が強い石灰質で、「リュジアン」に代表される、力強いしっかりしたタイプのワインを生み出します。この「リュジアン」はゴヌーが所有する中でも代表的な畑で、凝縮感が強く、若いうちはタンニンも固く厳格で、美味しく飲めるようになるまでは最低でも4~5年はかかると言われています。
時間はかかりますが、熟成が進むにつれて高級ななめし皮やジビエなどワイルドな香りが漂い始めます。このクリマの特徴であり、このワインを味わう際の最高の楽しみになるのです。
■ゴヌーの隠れた逸品
ゴヌーを語る上で欠かせないのが「ボーヌ」のワイン。タンニンが強くて熟成に時間がかかるポマールに対し、様々なクリマをブレンドして造る「ボーヌ」のワインはゴヌーの隠れた逸品として知られています。
ボーヌのワインはポマールよりタンニンは穏やか。とはいえ、クラシックな造りのゴヌーのワインはやはり長熟向き。その中で、ボーヌは、多くの畑のブドウをブレンドして造ることで、ポマール的なしっかりとした骨格を持ちながらも早くから美味しく飲めるワインに仕上がっています。
ダージリンティーや高級なめし革、赤い果実。昔ながらのブルゴーニュワインを感じられる数少ない生産者です。
最近のブルゴーニュは地球温暖化の影響で、過熟して濃く甘くなり、酸が弱くなってしまい、新世界のピノ・ノーワルのようになってしまっているワインが多くあります。
そのようなワインに飽きてしまった方には是非味わって頂きたい造り手です。
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Michel Gaunoux Bourgogne Rougeミッシェル・ゴヌー ブルゴーニュ・ルージュ
村名でも売れる畑のブドウを、あえてブルゴーニュ・ルージュとしてリリースしているこだわりのワイン。村名レベルのポマールらしいタンニン!
- 生産地
- フランス / ブルゴーニュ / ポマール
- タイプ
- 赤ワイン / 辛口 - ミディアムボディ
- 品種
- ピノ・ノワール100%
- 生産年
- 2019年
商品コード: fow0961
希望小売価格(税込):¥7,150
販売価格(税込):¥6,435
- 生産地
- フランス / ブルゴーニュ / ポマール
- タイプ
- 赤ワイン / 辛口 - ミディアムボディ
- 品種
- ピノ・ノワール100%
- 生産年
- 2019年
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Michel Gaunoux Beauneミッシェル・ゴヌー ボーヌ
最近の濃くて甘いニューワールド的なブルゴーニュに飽きてしまった方に是非おすすめのワイン!ダージリンティーや梅、しその可憐な味わい。
- 生産地
- フランス / ブルゴーニュ / ポマール
- タイプ
- 赤ワイン / 辛口 - ミディアムボディ
- 品種
- ピノ・ノワール100%
- 生産年
- 2018年
商品コード: fow0962
希望小売価格(税込):¥7,150
販売価格(税込):¥6,435
- 生産地
- フランス / ブルゴーニュ / ポマール
- タイプ
- 赤ワイン / 辛口 - ミディアムボディ
- 品種
- ピノ・ノワール100%
- 生産年
- 2018年
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Michel Gaunoux Pommard 1er Cru Les Rugiens Basミッシェル・ゴヌー ポマール プルミエ・クリュ レ・リュジアン・バ
グラン・クリュ並みの実力を持つと言われるゴヌーのフラグシップワイン。素晴らしい熟成期を迎えた貴重な2011年ヴィンテージ!
- 生産地
- フランス / ブルゴーニュ / ポマール
- タイプ
- 赤ワイン / 辛口 - ミディアムボディ
- 品種
- ピノ・ノワール100%
- 生産年
- 2011年
商品コード: fow0963
希望小売価格(税込):¥19,580
販売価格(税込):¥17,622
- 生産地
- フランス / ブルゴーニュ / ポマール
- タイプ
- 赤ワイン / 辛口 - ミディアムボディ
- 品種
- ピノ・ノワール100%
- 生産年
- 2011年