ピエール・ボワッソン


スタイリッシュな新時代のムルソーを牽引するピエール・ボワッソン

■ムルソーってコッテリとしたイメージだったのに???


最近ムルソーを飲んで「思いのほかエレガントだな?もっとコッテリとしたイメージだったのに?」と思ったことはありませんか?

グラン・クリュ街道を北から南へと縦走してきて最初に現れる白ワインの銘醸地ムルソー。
ピュリニー・モンラッシェシャサーニュ・モンラッシェとの3村で「ブルゴーニュのコート・デ・ブラン(※)」とも称されます。

ここにムルソーの新しい時代を切り開く造り手がいます。
名前はピエール・ボワッソン。
濃厚なムルソーのイメージを払拭しスタイリッシュなムルソーを生み出す生産者です。

※コート・デ・ブランとはシャンパーニュ地方の生産地区の名称

■なぜムルソーは濃厚だったのか?


一般的にムルソーのキャラクターと言えばリッチでオイリー、グマラスなボディのいわゆるコッテリとしたワインと言うとイメージが強く、「バター」がキーワードとしてよく使われます。

これはもともとムルソーの土壌の粘土質が強めであることと、他の村よりも収穫が遅かったことで糖度が上がり芳醇な果実味のワインになりました。

これがアメリカで人気となり、アメリカのリクエストに応え樽を強くかけ濃厚さを増し「バターっぽいムルソー」のイメージが出来上がったのです。

しかしそのムルソーのスタイルに疑問をもつ生産者が現れ始めます。その代表的な造り手が有名なコシュ・デュリで、それを追うようにピエール・ボワッソンらが現代的なスタイリッシュなムルソーへとシフトし始めます。

ムルソーの「バター」のイメージはもともとの土壌の個性というよりむしろ醸造技術によるものと考え、それを示すかのように彼らのワインはパワフルさや濃厚さではなく、土壌のミネラルが前面に出た職人的なスタイルのワインを造りあげます。

■ピエール・ボワッソンの特徴

●収穫を早めて、酸をしっかり残す(ムルソーで一番収穫が早い)
●樽の風味(バター、クリーム)を強くつけない
●バトナージュを強く行わない(バトナージュとはワインによりふくよかさとフルーティーさを与えるために、熟成中の樽の中を棒で掻き回してオリを攪拌させる手法)
● 3つの名前(ラベル)でワインをリリースしている (本人名義のピエール、妹名義のアンヌ、父親名義のヴァド)

■プレモックス(熟成前酸化=劣化)がムルソーのスタイルに大きな影響を及ぼす

バター的なムルソーが流行している頃に問題となったのが”熟成前酸化”です。
プレモックス(プレマチュア・オキシデーション Premature Oxidation)と略されて呼ばれ、熟成前に酸化してしまう「劣化」のことです。主に白ワインに見られる現象で、新しいヴィンテージのワインなのに酸化香(シェリー香)がしてしまうもので90年代半ばから2000年代半頃にかけて多発し、特定の村や生産者に頻発して起こりました。

原因は地球の温暖化です。
温暖化によりブドウの熟度が上がり、酸度が下がってしまったことが要因です。
ブドウの酸はワインの熟成に一番大事な要素一つですが、もともと酸が低く、また収穫が遅かったムルソーのブドウは酸度がより下がってしまい大幅に酸化しやすい状況になりました。

また当時多く行われていたのがバトナージュです。ワインによりふくよかさとフルーティーさを与えるために、熟成中の樽の中を棒で掻き回してオリを攪拌させる手法です。コッテリとしたムルソーの時代には頻発に行われていました。しかし攪拌により酸素も取り込まれてしまうのでより酸化しやすくなります。

またこの頃から各生産者の中で酸化防止剤(SO2)を少なくしてより自然な味わいを追い求めたいという意識が高まりました。
酸化防止剤(SO2)を少なく抑えるということは何らか(ブドウの酸を高める)の事をしないと即、酸化劣化につながります。

これらの要因が重なりムルソーのワインにはプレモックス(熟成前酸化)が多く起こり大問題となりました。


■新時代のムルソーにシフトしていく

この頃からムルソーやブルゴーニュ全体でブドウを早く収穫して酸度を高め。過度なバトナージュを行わないなど酸化劣化しにくい栽培、醸造へとの意識が高まり、味わいは酸味が強いフレッシュな方向へと向かいました。

プレモックスの大きな影響を受けたムルソーは、若手のボワッソンらを筆頭に一気に酸味の豊かな強いミネラル感を持ったムルソーにシフトして行きます。

ボワッソンは今ムルソーで一番収穫の早い生産者で、現在完熟まで収穫を遅らせている生産者は2生産者程しかないと言われます。

今どのムルソーを飲んでも昔のような濃厚な味がしないのはこのような背景があるからです。まさにボワッソンが新時代のムルソーを牽引する役割を担っているのです。

またボワッソンは3つの名前(ラベル)でワインをリリースしていることが特徴です。
本人名義のピエール、妹名義のアンヌ、父親名義のヴァドでワインをリリースしています。

これは昨今地価の高騰が激しいブルゴーニュにおいて、高額な相続税のために畑を手放すことにならないように、との先代の配慮から、少しずつ畑を生前から分けているためです。

生産量が少ないためこれからますます入手困難になることが予測される生産者です。

このような時代の背景を思い浮かべながら新しいムルソーを飲んでみると今までとは違った美味しさを見つけられるかもしれません。
ムルソーのトレンドを代表するボワッソンのワインを、今是非お試しになってみてはいかがでしょうか。

  • Anne Boisson Bourgogne Blanc【完売御礼】アンヌ・ボワッソン ブルゴーニュ・ブラン

    ムルソーの8つの区画からブレンドした高品質ブルゴーニュ・ブラン。柑橘のフレッシュなアロマにミネラルの香り、素晴らしいバランス。

    生産地
    フランス / ブルゴーニュ
    造り手
    アンヌ・ボワッソン 【Anne Boisson】
    タイプ
    白ワイン / 辛口
    品種
    シャルドネ100%
    生産年
    2018年

    商品コード: fow1031

    希望小売価格(税込):¥6,743

    販売価格(税込):¥6,072

    申し訳ございませんが、
    只今品切れ中です。

    生産地
    フランス / ブルゴーニュ
    造り手
    アンヌ・ボワッソン 【Anne Boisson】
    タイプ
    白ワイン / 辛口
    品種
    シャルドネ100%
    生産年
    2018年
  • Anne Boisson Meursault Sous la Velleアンヌ・ボワッソン ムルソー・スー・ラ・ヴェル

    繊細で現代的スタイルのムルソー。フレッシュなグレープフルーツに非常に緻密なミネラル、引き締まったエレガントなストラクチャー。

    生産地
    フランス / ブルゴーニュ / ムルソー
    造り手
    アンヌ・ボワッソン 【Anne Boisson】
    タイプ
    白ワイン / 辛口
    品種
    シャルドネ100%
    生産年
    2015年

    商品コード: fow0945

    希望小売価格(税込):¥17,776

    販売価格(税込):¥15,998

    申し訳ございませんが、
    只今品切れ中です。

    生産地
    フランス / ブルゴーニュ / ムルソー
    造り手
    アンヌ・ボワッソン 【Anne Boisson】
    タイプ
    白ワイン / 辛口
    品種
    シャルドネ100%
    生産年
    2015年
  • Pierre Boisson Bourgogne Blancピエール・ボワッソン ブルゴーニュ・ブラン

    ムルソーの8つの区画からブレンドした高品質ブルゴーニュ・ブラン。柑橘のフレッシュなアロマにミネラルの香り、素晴らしいバランス。

    生産地
    フランス / ブルゴーニュ
    造り手
    ピエール・ボワッソン 【Pierre Boisson】
    タイプ
    白ワイン / 辛口
    品種
    シャルドネ100%
    生産年
    2018年

    商品コード: fow0946

    希望小売価格(税込):¥6,743

    販売価格(税込):¥6,069

    申し訳ございませんが、
    只今品切れ中です。

    生産地
    フランス / ブルゴーニュ
    造り手
    ピエール・ボワッソン 【Pierre Boisson】
    タイプ
    白ワイン / 辛口
    品種
    シャルドネ100%
    生産年
    2018年

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