ランク別おすすめオレンジワインとは?
オレンジワインとは?初級~上級者ランク別おすすめオレンジワイン
今、注目のオレンジワインって何?
こんにちは。葡萄屋の草壁です。ここ数年で認知度がぐっと上がったオレンジワイン。私は大好きなのですが、皆様はいかがでしょうか?
お客様とお話をしていると色々な感想を頂きます。
お客様A:「へ~ オレンジワイン。オレンジからもワインってできるのね。」
私:「ん?」
お客様B:「オレンジワインって変わった味よね。フツーじゃないっていうか・・・」
私:「・・・ お口に合いませんでしたか?苦笑」
お気づきかとは思いますが、オレンジワインはオレンジ(みかん)から造っているのではありません。笑
原料は葡萄です。しかも、いわゆる白ワインと同じ品種なのです。では、どうして色合いや味わいがこうも違うのでしょう?
オレンジワインの歴史やその醸造方法から、オレンジワインの人気の秘密やどんな銘柄を選べばよいか紐解いていきましょう。
1.オレンジワインの歴史
オレンジワインには大きく分けて2つの潮流があると言われています。一つはジョージア、もう一つは北イタリア~スロヴェニアです。
この2つの地域を中心に、その歴史を見ていきましょう。
①ジョージアの歴史
ジョージアのワイン造りの歴史は約8,000年にも及び、クヴェヴリ醸造はユネスコの無形文化遺産にも登録されています。ジョージアの「シュラヴェリ丘陵」で発見された集落跡ではブドウを栽培するための農具やワイン用の土器の破片も見つかっています。
ジョージアでの伝統醸造法に『クヴェヴリ』があります。
『クヴェヴリ』と呼ばれる大きな甕を地中に埋め、その中に収穫した葡萄を詰めます。
葡萄の果皮には発酵に必要な酵母が付着しており、自然と発酵を始めます。
クヴェヴリの中で発酵・熟成と進み、ワインになるのです。
クヴェヴリの先端は少しとがっています。
発酵で発生する二酸化炭素とクヴェヴリ独特の形は、葡萄が自然と混ざり、発酵が促されるようになっているのです。
発酵が終わると、葡萄の果皮や種子などは下部へ自然と沈殿します。
この過程は、清澄の役目を果たし、上澄みは美しいワインになるのです。
また、クヴェヴリを地中に埋めることでワインの発酵熟成に適した温度に保たれるようになっています。
このクヴェヴリを埋めたワイナリーの役目をはたしている建物を『マラニ』と呼んでいます。
②北イタリアの歴史
もう一つのオレンジワインの主要産地と言えば北イタリアです。現在のフリウリ=ヴェネツィア・ジューリア州~スロヴェニアにかけての「オスラヴィア」という地域です。
この地域では、現在のいわゆる透明な白ワインとは全く異なるアンバー(琥珀色)のワインが造られていました。このワインは非常に古くから醸造されていましたが、透明感のあるフレッシュな白ワインが人気を博すようになると、徐々にこの琥珀色のワインは人々から忘れられていきます。
また、2度にわたる世界大戦により、オスラヴィアはスロヴェニアとイタリアへと分断されてしまいます。歴史的にも、物理的にも琥珀色の白ワインは人々から忘れられてゆくのです。
オスラヴィアでワイン農家に生まれたスロヴァニア系の『ヨスコ・グラヴネル』も現代風の白ワインで人気を博します。しかし、ブドウ栽培における農薬や肥料の投与を続けるうち、葡萄の力がなくなっていることに気が付きます。
ある時、グラヴネルやスタンコ・ラディコン、エディ・カンテなどのフリウリの若い生産者たちがワインの勉強会で話題にしたのが「ジョージアのアンバーワイン」。
自然に育てられた葡萄が持つ力と、琥珀色の色合い、そのワインが持つ複雑な味わいに彼らは驚愕します。
と同時に、彼らはそれに似たワインが自分たちの近くもあることに気が付きます。
彼らの親や祖父母世代に醸造していたワインとそっくりなのでした。
フリウリの土着品種「リボッラ・ジャッラ」は果皮が厚く、プレスすると果汁が飛び散ってしまうのが難点。そこで、農家の人々が思いついたのが、「醸し」を用いる醸造方法だったと言います。
グラヴネルは先人の知恵をいかし、自然に任せた栽培、醸造を始めます。
これがイタリアのオレンジワインの再発見と現代の自然派ワインへの道を作り出すことになるのです。
この後、世界中に自然派ワインへの傾倒、オレンジワインが世界中で造られるようになるのですが、当時の彼がこの状況を見たら、きっと驚くことでしょう。
なぜなら、当時の彼のワインは「ひどい味」と揶揄されたのですから…
オレンジワインの歴史は、自然を守る歴史と言っても過言ではないでしょう。
2.オレンジワインの醸造方法
次にオレンジワインの醸造法を見てみましょう。 オレンジワインの醸造は白ワインの醸造とでは、どのような違いがあるのでしょうか?白ワインとオレンジワイの醸造において、もっとも大きな違いは果実(生産者によっては梗も)をそのまま使用することです。
葡萄の果皮、種子、梗に含まれるタンニン、色素成分などが多く抽出されます。これは赤ワインと同じ製法です。
これに対し、白ワインは果汁のみを使用して醸造します。果汁のみを使用し、できるだけ酸化を防ぎながら醸造を進めるため、果実のフレッシュな味わいや香りを表現することが可能です。
つまり、オレンジワインは白ワイン用の葡萄を赤ワインの醸造方法で造ったものと言えます。
3.ランク別おすすめオレンジワイン
オレンジワインの醸造方法がお分かりいただいたところで、実際にワインを選んでいきましょう!好みのオレンジワインに辿り着くには、何を基準にして選んでいけば良いのでしょうか?
オレンジワインも他のワインと同様に、品種、生産地、生産者によって味わいが異なります。
お選びいただく上でヒントになるのは、マセラシオン(※1)の期間や品種です。
※1マセラシオン=醗酵中のワインに果皮や種子を漬け込むことを指します。これを醸し(かもし)といいます。
発酵が進むにつれ,果皮と種子の成分であるポリフェノール(アントシアニン色素,タンニン,芳香化合物など)がブドウ果汁に浸み込んでいきます。これがオレンジワインの旨味成分です。
マセラシオンの長さによって抽出されるタンニン量や色合いが異なってきます。
マセラシオンが長ければそれだけ、渋みも強く、通好みの味わいになってきます。
ジョージア産など除梗をしないマセラシオンをする場合、複雑感がありますが慣れない方にはやや飲みにくく感じることも・・・。
果実のみをマセラシオンをすると、比較的飲みやすいタイプになります。
品種の点から見ると、グリ系(※2)の葡萄は赤みが強く、色も濃い目。
リボッラ・ジャッラやムツヴァネは果皮が厚く、タンニン成分も豊か。長くマセラシオンすることで複雑感を持ったワインになります。長期熟成型でもあります。
マスカットなどは短いマセラシオンでも、濃厚な甘いアロマが抽出可能で、初心者向きです。
※2グリ系=ピノ・グリージョ、甲州など、果皮がピンク色の品種を指す、グリ=灰色の意味。
また、大切なのが温度!
醸造の際にも出てきましたが、葡萄を醸して醸造するのは赤ワインと同じなのです。
赤ワインの基本的な適温は…?
『室温』ですね!
ということは、オレンジワインはいかがでしょうか?
オレンジワインも基本的には『室温』で飲むのがお勧めです!
冷たくなると苦みが立ちすぎて、飲みに草を感じてしまうのです。
ただ、マセラシオンが短めでタンニン成分が少ない物(色が薄い)、ピノ・グリなどのグリ種を使ったものは、冷やしても美味しいです。
軽く冷蔵庫で冷やし、グラスに注いで温度を上げ、好みの温度を見つけていくのが良いと思います。
①まずはトライ!初心者向けオレンジワイン
オレンジワインの特徴は独特の渋み(タンニン)! オレンジワイン初心者の方には、果実味があって、タンニンが少ない物がお勧め!
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Overhex Humming Tree Orange Wineオーバーヘックス ハミング・トゥリー オレンジワイン NV
コップで気軽に楽しみたいチャーミングだけど、高品質なお手頃価格の南アフリカ産オレンジワイン!
商品コード: sou0352
希望小売価格(税込):¥1,760
販売価格(税込):¥1,584
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Cantina Marilina Cue Moscatoカンティーナ・マリリーナ キュエ・モスカート
2日目以降も楽しめる高コスパ・オレンジワイン!黄桃やジャスミン、緑茶のアロマティックで複雑な風味が溢れ出す。
商品コード: ita0545
希望小売価格(税込):¥3,190
販売価格(税込):¥2,871
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Cedraia Organic Orange Wineセドライア オーガニック オレンジワイン
お手頃価格の旨安オレンジワイン!オーガニック認証取得の葡萄で造る、フードフレンドリーで親しみやすい味わい!
商品コード: fow1099
希望小売価格(税込):¥2,310
販売価格(税込):¥2,079
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Logan Clementine Pinot Grisローガン クレメンタイン ピノ・グリ
飲めばハマる!ピリッとした味わい。凝縮された旨味と柔らかなタンニンが心地よいオレンジワイン。
商品コード: aus0089
希望小売価格(税込):¥2,750
販売価格(税込):¥2,475
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Art Terra Curtimentaアート・テッラ クルティメンタ
ポルトガルの土着品種アンタン・ヴァスとアリントをアッサンブラージュ。葡萄を皮ごと醸して造られた、爽やかなオレンジワイン!
- 生産地
- ポルトガル / アレンテージョ地方
- タイプ
- オレンジワイン / 辛口
- 品種
- アンタオン・ヴァス50%、アリント45%、ヴィオニエ5%
- 生産年
- 2022年
商品コード: por0039
希望小売価格(税込):¥2,585
販売価格(税込):¥2,327
- 生産地
- ポルトガル / アレンテージョ地方
- タイプ
- オレンジワイン / 辛口
- 品種
- アンタオン・ヴァス50%、アリント45%、ヴィオニエ5%
- 生産年
- 2022年
②ちょっと慣れてきたら・・中級者にはこれ
オレンジワインが違和感なく楽しめるようになったら、タンニンが比較的しっかりあるものにトライ!このランクになると旨味もしっかり出てきます。
大きめのグラスとたっぷりの時間を用意して、変化も楽しんじゃいましょう♪
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Lunaria Malvasia Bianca Orange Ancestral Biodynamic Still Natureルナリア マルヴァジア・ビアンカ・オレンジ・アンセストラル・ビオディナミック・ナチュレ・ワイン(SO2無添加)
添加物ゼロ&アンセストラル製法で造るマルヴァジア100%の自然派オレンジ!高貴な香りに包まれる至福の味わい!
商品コード: ita0810
希望小売価格(税込):¥2,860
販売価格(税込):¥2,574
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Vignobles Barreau Orange Buddy Orange Naturalヴィニョーブル・バロー オレンジ バディ オレンジナチュール(SO2無添加)
80年古樹セミヨン100%のヴァンナチュール オレンジのアロマ豊かでフレッシュなオレンジワイン。亜硫酸も糖分も不検出!
- 生産地
- フランス / ボルドー / アントル・ドゥ・メール
- タイプ
- オレンジワイン / 辛口
- 品種
- セミヨン100%
- 生産年
- 2021年
商品コード: bor0486
希望小売価格(税込):¥3,080
販売価格(税込):¥2,772
- 生産地
- フランス / ボルドー / アントル・ドゥ・メール
- タイプ
- オレンジワイン / 辛口
- 品種
- セミヨン100%
- 生産年
- 2021年
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Carlo Tanganelli Bianco Anatrinoカルロ・タンガネッリ アナトリーノ
可愛いエチケット、丸みのある酸と優しい果実味が魅力のビオワイン。徐々に変化する味わいと香りを楽しんで!
商品コード: ita0233
希望小売価格(税込):¥4,180
販売価格(税込):¥3,762
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Guerila Retro【ビオディナミ/人気ワイン】ゲリラ レトロ
ジューシーな旨味と喉奥に浸透する爽やかな酸。スロベニアの地品種主体で造られる自然派オレンジワイン!
商品コード: slv0017
販売価格(税込):¥4,488
③オレンジワイン原点回帰!代表国で楽しむ上級者編
ワイン発祥の地とされる「ジョージア」や「北イタリア」には旨いオレンジワインがたくさん!イタリアと国境を接するスロヴェニアやクロアチアにも面白い子たちがいます。
しっかりと時間をかけて楽しみ尽くしてください♪
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Tchotiashvili Kisiチョティアシュヴィリ キシ
古代から伝わるクヴェリで発酵、熟成。滑らかな口当たりと上品な渋み、甘栗のアロマが鼻腔をくすぐる和テイスト・オレンジワイン。
商品コード: geo0056
希望小売価格(税込):¥4,290
販売価格(税込):¥3,947
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Qvevri Wine Mtsvane Qvevriクヴェヴリ・ワイン ムツヴァネ・クヴェヴリ
幾重にも重なった圧巻のミネラル分が口一杯に広がる!複雑さと深みを兼ね備えたエレガントなオレンジワイン。
- 生産地
- ジョージア(グルジア) / カヘチ地方(東部)
- タイプ
- オレンジワイン / 辛口
- 品種
- ムツヴァネ100%
- 生産年
- 2021年
商品コード: geo0040
希望小売価格(税込):¥7,095
販売価格(税込):¥6,208
- 生産地
- ジョージア(グルジア) / カヘチ地方(東部)
- タイプ
- オレンジワイン / 辛口
- 品種
- ムツヴァネ100%
- 生産年
- 2021年
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Primosic Ribolla Gialla Riservaプリモシッチ リボッラ・ジャッラ リゼルヴァ
じんわりと広がる目の詰まった旨味。フリウリを代表するリボッラ・ジャッラ種の魅惑的な香りを見事に表現。
商品コード: ita0480
希望小売価格(税込):¥8,250
販売価格(税込):¥7,425
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Veralda Ambraヴェラルダ アンブラ
紅茶を想わせる深みのある香りに、ブレッドオレンジのニュアンスが印象的。クロアチア産オレンジワイン!
商品コード: cro0014
希望小売価格(税込):¥5,500
販売価格(税込):¥4,950
申し訳ございませんが、
只今品切れ中です。
あとがき
オレンジワインの渋みは和食にも良くマッチします。じわじわ広がる旨味は出汁のニュアンスにもよく似ています。
ぜひ、あなた好みのオレンジワインを見つけてくださいね♪
Pickup Winery ~おすすめ生産者~
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クープ・ローズ(フランス)